はじめての同人誌!失敗しがちなポイント5つ
はじめに
はじめての同人誌はとてもわくわくして楽しいもの。自分の作品が本という形になるのは言い表せない感動があります。ですが、いざ同人誌を作ろうとすると、思いもよらないトラブルに見舞われることも。
今回は初めて同人誌を作る方向けに、同人誌づくりで失敗しがちなポイントを5つ解説します。
締切直前で慌てない為にも、是非参考にしていってください。
同人誌作りで失敗しがちなポイント
部数を多く作りすぎる/少なくしすぎる
これは初心者ならずとも多くの同人誌作家が頭を悩ませる問題です。部数を多く作りすぎるデメリットは、在庫が自宅のスペースを圧迫することや、費用が多くかかりすぎてしまうこと。
一方部数が少なすぎた場合、欲しい人に本が行き渡らず心苦しい思いをしてしまいます。
どちらがいいと一概には言えませんが、初めてで何部作ればいいかわからない方は、作りすぎるよりは少なめの部数に設定することをオススメします。
また、この後の項目にも繋がる話ですが、印刷し終わった後で致命的な不備に気づき涙を流す…なんて経験も初心者あるあるです。
何百部も刷った後にそんな事態が起きたらもう目も当てられません…。
初心者の内は勢いとチャレンジも大切ですが、部数に関しては手軽なところから始めてみましょう。
少部数を安く作るのなら、オンデマンド印刷に対応している印刷所がオススメです。
印刷の種類は「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」の二つに分けられます。
2つの細かな違いについては専門的になるのでここでは省略しますが、オンデマンド印刷は小部数を低価格で印刷するのに適した印刷方法です。
なないろ堂ではRGBモード対応のオンデマンド印刷機を使用していますので、5冊から高品質な本を作れます。
極少部数で試しに作ってみたいという方はお得なパックもありますので是非ご検討ください。
納期に間に合わない
出たいイベントを決めてから同人誌を作り始めるという方は多いはず。オフラインであれオンラインであれ、イベントに出て自分の作品を手に取ってもらう経験は何物にも代えがたいものです。
だからこそ、締切に間に合わず新刊を落とす(頒布できなくなる)という事態は絶対に避けたい…!
印刷所ごとに納期は違ってきますので、まずは使いたい印刷所の通常納期が何日くらいか、事前にきちんと確認しておきましょう。
PP加工などのオプションが入ると納期がプラスされる場合もあるので注意が必要です。
また、原稿データに不備があった場合、修正に手間取って締切を過ぎてしまうという事態も起こり得ます。
どんなに焦っていたとしても、しっかり最終確認してから印刷所に入稿しましょう。
印刷所によっては通常納期よりも短い特急プランを設けていることもありますが、料金が通常より割り増しになってしまうことは覚悟しておきましょう。
コミックマーケットなどの大きなイベント前は受注をストップしてしまう印刷所もありますので、直前になって慌てないよう余裕を持ったスケジューリングが大切です。
大量の本を抱えてイベント会場へ入るのは大変…ということで、宅配便で本を搬入したいと考えている方もいるでしょう。
宅配搬入の場合、大抵はイベント当日よりも前に搬入受付が締め切られます。
そのため、残念ながら開催日数日前に発送というスケジュールでは既に間に合いません。出たいイベントの宅配搬入受付期間はいつまでなのか、そのうえで印刷所の納期がどのくらいなのか、逆算してスケジュールを立てましょう。
ちなみになないろ堂の場合、無線綴じは5営業日、中綴じは4営業日が印刷に必要な日数となります。
詳しくはこちらの「納期について」をご確認ください。
解像度が足りない
これは多くの初心者がやってしまいがちなミスです。そもそも解像度とは何ぞや?というと、画像を構成するピクセル数(点のようなもの)がどのくらいの密度で並んでいるかを表した数値のことです。
ディスプレイに表示される画像はモザイク画のように細かな点がいくつも集まって構成されています。
解像度が高いほど鮮明で綺麗な画像となり、反対に解像度が低い画像はジャギジャギして荒い仕上がりとなってしまいます。
解像度の単位は「dpi」と言いますが、普通ディスプレイで表示される画像は72dpi程度。
対して印刷物の場合、フルカラーであれば300dpi~350dpi、モノクロ印刷は600dpiが推奨とされています。
「ディスプレイでは綺麗に表示されていたのに印刷したらなんか荒い!」というのはこのせいですね。
解像度の高い画像を低く設定し直すことはできますが、その逆はできません。無理やり解像度を高くしても荒い仕上がりになってしまいます。
ですので、同人誌を作る際は最初に設定をしっかり確認し、推奨された解像度で描き始めましょう!
塗り足し・ノンブルを入れ忘れた
塗り足しとは?「塗り足し」とは何かというと、仕上がりサイズより少し外側に背景の絵柄などがはみ出た部分のこと。
なぜ塗り足しを作る必要があるかというと、普通印刷所では仕上がりサイズ(A4とかA5とか)より大きい紙に原稿を印刷し、そのあと仕上がり線で断裁するという工程を取ります。
ですがこの時仕上がり線までしか絵柄が入っていないと、断裁時に微妙に位置がズレて絵柄の横に紙の白い部分が出てしまいます。
せっかく苦労してデータを作ったのに、ページの端に白い部分がチラチラ見えてしまってはがっかりですよね。
なので、最初からズレることを見越して仕上がり線より3mm程度背景をはみ出させておくことが必要なのです。
ちなみに小説や4コマ漫画など、最初から周りが白い作品には塗り足しを付ける必要はありません。
また、重要な文字や絵柄が仕上がり位置の近くにありすぎると、断裁がズレたとき切れてしまう恐れがあります。
切れてほしくない絵や文字は仕上がり位置ギリギリに置かないというのも、意識しておきたいポイントです。
ノンブルとは?
ノンブルとは本の端っこに記載されているページ番号のことです。
ページ抜けや順番間違えを防ぐため、本文ページには必ずノンブルを入れるようにしましょう。
後でページを追加した時に、ノンブルの順番を修正し忘れてページ番号がぐちゃぐちゃになる…といったミスはよく見られます。
入稿する前には必ず、ノンブルが正しくついているかをチェックしましょう!(画像編集ソフトによってはノンブルを自動で入れてくれる機能があったりします)
ノンブルについてこちらのコラムでも詳しく解説しています。
奥付が無い
奥付とは、書物の最後に書名(タイトル)・著者名・サークル名・印刷所・出版年月日・連絡先などを記した部分のこと。本屋さんで売ってる本には必ずこの奥付がついています。
「趣味で作っている本なのにどうして奥付が必要なの?」と思われる方もいるかもしれませんが、奥付は「この本を作った責任はこの人達にありますよ」という責任所在を示すためのものです。
これがないと印刷所で受け付けてくれなかったり、最悪イベントで頒布できなくなることも。
同人活動を楽しむために、必ず覚えておきたいルールです。
連絡先については、本名や住所を書くのは個人情報の観点からオススメしません。
また、pixivやX(twitter)など会員登録が必要なSNSのアカウントIDだけだと有効な連絡先としてみなされませんので、メールアドレスや個人サイトのURLを記載しておきましょう。
ちなみになないろ堂では奥付用のハンコ画像をご用意しております。(こちらのページの一番下にあります)
是非お使いいただけると嬉しいです!
まとめ
はじめての同人活動、これ以外にも分からないことはたくさんあると思います。そんな時はとにかく印刷所のホームページを確認してみて、それでもわからなければ印刷所に問い合わせてみてください。
印刷所によって入稿ルールが違うので、下手に色々なサイトを見比べると余計に混乱してしまう場合があります。
「こんな初歩的なこと質問していいのかな…?」と思うようなことでも、意外と親切に教えてくれますよ。
ちなみになないろ堂ではマシュマロでの質問も受け付けていますので、メールや電話で問い合わせるのはハードルが高いという方も、匿名で気軽に質問が出来ます。
初心者向けに少部数で本を作れるお得なFor me!シリーズもご用意しておりますので、本づくりの雰囲気を味わいたい方はそちらもおすすめです!
皆様からのご注文、心よりお待ちしております。
投稿一覧へ戻る
アーカイブ