漫画の天敵!『モアレ』の攻略法 Part2

はじめに
以前のコラムでモアレの攻略法について解説しましたが、まだまだ語りつくせない注意点がございます。今回はそれらを徹底解説していきますので、モノクロの原稿を作成しようとしている方はぜひ参考にしてみてください!
目次
モアレが発生する原稿の例
一度配置したトーンを後から拡大縮小・回転している
トーンまで貼り終わった後にやっぱりここはもう少し小さくしたい…など微調整を行うことはありませんか?しかしそれは印刷時にモアレが発生する原因となってしまいます。
一度配置したトーンを拡大・縮小したり回転させたりするとアンチエイリアスがかかってしまったりアミ点の形が変形したりする可能性がありますので、一度配置したトーンは安易に動かさない方が無難です。
特に一旦ラスタライズ(画像化)したデータを拡大縮小すると危険なため、B5サイズで作成した原稿をA5サイズにリサイズするといった場合は注意が必要です。
後になってサイズ変更しなくても済むよう、書き始める段階で最終的な仕上がりサイズをしっかり確認し、原寸で作成するように心がけましょう。
またラスタライズする前にバックアップを保存しておくことも忘れずに。

適切な解像度に設定していない
カラー原稿を後からモノクロにすると、解像度が350dpiのままになっていることがあります。グレースケール原稿であれば多少解像度が低くてもそこまで問題はないのですが、トーンを使用しているモノクロ2階調の場合は仕上がりに影響が出てしまうことも。
解像度が低いとジャギジャギした仕上がりになってしまったり、トーン部分に変な線が出てしまうことがあるため、解像度は必ず600dpiか1200dpiに設定するようお願いいたします。
またこちらもやはり後から解像度を変えると予期せぬモアレの原因になることがありますので、書き始めの段階で適切な解像度に必ず設定しておいてください。
トーンの角度が45度以外になっている
以前のコラムで異なる線数のトーンを重ねて貼るとモアレになってしまうことをお伝えしましたが、角度が異なるトーン同士でも同様です。45度以外の角度だとそれだけでもモアレっぽくなることがあるため、基本的にはトーンの角度は45度!と固定することをお勧めします。

トーンの線数が高すぎる
線数とはアミ点の細かさを表現する指標です。数字が高ければ高いほど細かいアミ点になります。ただ線数があまりに高すぎると、モアレの原因になることも。
トーンの線数は60~70線程度までにしておくことをお勧めします。
どうしても線数の高いトーンを使いたい…!という場合は、一度試し刷りをしてみてどこまで問題なく印刷できるか事前に確認しておくことをお勧めします。

アナログのトーンをスキャンしている
トーンを貼ったアナログ原稿をスキャンすると、モアレが発生してしまうことがあります。これは宿命というか、高性能スキャナーでもある程度のモアレは避けられないというのが実情です。
スキャナー側の設定を変えたり、取り込んだ原稿データを編集ソフトで補正するなどの対処法はありますが、根本的な対策としてはトーンを貼る前の線画をスキャンし、トーンはデジタルで貼るということになるかと思います。
アナログ原稿のスキャニングを弊社に依頼する際は、トーンのモアレについてはご理解の上でご注文をお願い致します。
(おまけ)使用してないトーンレイヤーが残っている
これは一般的なモアレの発生原因というよりも、以前弊社で発生した事案からの注意喚起となります。一見すると特におかしなトーンの使い方をしていないのに、トーンの部分だけ広範囲に濃淡の差が出てしまうといったことが過去にありました。
原因究明のためお客様の了解を得てpsdファイルに書き出す前のクリップスタジオの元データを確認したところ、見えているトーンレイヤーの他に、使わなかったトーンレイヤーがいくつも非表示で残っている状態でした。
おそらくはどのトーンを使おうか比較検討していて、最終的に使わなかったものも念のためにデータ内に残していた…という状況だと思います。
検証の結果非表示になっていたトーンレイヤーがなぜか他のトーンに干渉し、印刷時濃淡の差が生じた可能性が高いという結論に至ったのですが、そういった事例が調べても他に見当たらず、未だに真相は謎のままとなっています。
ですのでこの項目はあくまで「そういうことが起こりうるかもしれない」という程度のものにはなりますが、もしトーンレイヤーを大量に作成する癖がある…という方がいたら、非表示のレイヤーは入稿前に削除しておいた方がいいかもしれません…。
まとめ
以上、モアレについての解説でした。ぜひ前回のコラムも合わせてご覧ください。
弊社でもモアレが発生しそうな際はお客様にご連絡するようにしておりますが、データと印刷機や紙の相性など様々な要因が複雑にかかわってくるため、どうしてもゼロにはできないのが正直なところです。
またお客様によって原稿の作成方法は異なってきますので、入稿されたデータだけを見て何が原因のモアレなのか判断するのはとても難しいです。
お客様ご自身がモアレの仕組みを理解し、モアレの出にくい原稿を作成していただくことが非常に大切ですので、ぜひ理解を深めていただくようお願い致します。
モアレが出ないか実際に印刷して確かめたい!という場合は試し刷りもございますのでご検討ください。
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