保存版!小説の基本ルール・記号の使い方まとめ

はじめに
小説を書こうとしたとき、つまずきがちな表記ルールの問題。「あれ?この書き方って不自然じゃないんだっけ?」「この記号ってここに入れていいのかな?」などといったことが気になって一文字も進まない…なんてことはありませんか?
そこで今回は、覚えておきたい基本的な小説のルールを項目ごとに分かりやすく解説していきます。
これをひととおり読めば迷わず小説が執筆できる保存版となっておりますので、ぜひ執筆前や最中に何度も読み返してくださいね!
目次
①行頭は1文字空ける
行の最初を1文字空けることを「字下げ」と言います。文と文の区切りを視覚的にわかりやすくするためこういったルールができたようです。
ただし、「」や()が行頭に来る場合は字下げする必要はありません。
とはいえ、横文字のWeb記事などでは行頭でも字下げせずそのまま記述することが多いので状況によって使い分けていきましょう。
段落の頭にスペースを入れずに書き終えてしまった…!という場合は、自動で字下げをしてくれるツールなどを利用すると便利です。

②。や、は文頭に置かない、「 や―は文末に置かない
文章の最後に来るべき文字である句読点(。や、)、感嘆符や疑問符(!や?)、カギ括弧閉じ(」)などの記号は文頭に置いてはいけません。また、カギ括弧開き(「)などの文章の前に来るべき記号は文末に置かず、必ず次の行の最初に来るようにします。
なお、これらの記号を業界では「約物」といい、ルールに従って文の見栄えを良くする処理を「禁則処理」といいます(特に覚える必要のない豆知識)。
Wordなどの文章作成ソフトは最初から禁則処理を自動でしてくれる設定になっていますが、もし上手く処理してくれない場合は設定を見直してみましょう。

③「」の最後に来る句点は省略する
カギ括弧(「」)の文中の句点はそのまま打ちますが、最後に来る句点は省略してOKです。おそらく。と」がいっぺんに来るとごちゃっとするからでしょうね。
ただこれもあえて不必要な句点を入れて印象的にする演出方法もあるので、絶対省略しないとダメというわけではなさそうです。
④「」の中のカギ括弧は『』を使う
カギ括弧の中で言葉を引用する場合などは二重カギ括弧(『』)を使用します。また書名や雑誌名・映画名など、タイトルの固有名詞については二重カギ括弧が使われます。
⑤!や?の後には1文字空ける
小説以外ではあまりやらないので、結構忘れがちなルール。基本は全角スペースを入れることが多いです。
なお、こちらも閉じ括弧直前の場合は省略する決まりになっています。

⑥!!は縦中横に
ラノベなどでよく使われる二重感嘆符(!!)と感嘆疑問符(!?)。小説では半角で二つ並べて使用することが多いようです。
ですが、Wordで半角の記号を入れようとすると縦書きでも横向きになってしまうという問題があり…
そんな時に使えるのが「縦中横」の機能!
[ホーム]タブ→[段落]の中の「拡張書式」ボタンから、「縦中横」が設定できます。
ただWordで縦中横にした時、フォントによっては文字がずれてしまうことがありますので、入稿する前に一度PDFに書き出して確認してみることをお勧めします。

⑦“”は2つセットで使用する
ダブルクォーテーションマーク(“”)は、会話の引用やある言葉を強調したいときに使われる記号です。前方の「“」は「起こし」と呼ばれ、後方の「閉じ」と呼ばれる「”」と必ずセットで使用されます。
どちらか一方が足りなかったり、「“」と「”」の順番が違っていたりしないようご注意ください。
ちなみに同じような引用・協調の役割を果たす記号として、「ちょん」が1つの「‘’」(シングルクォーテーションマーク(一重引用符))も存在します。
両者の使い分けについては明確なルールがあるわけではありませんが、使用方法がごちゃごちゃにならないように、あらかじめ自分で使用ルールを設定しておくことをお勧めします。
ただし、「“”」は基本的に横書きで使う記号となります。
縦書きの場合は似ているダブルミニュート(〝〟)を使用することとされています。
縦書きでダブルクォーテーションを使ってしまうと、縦書きなのに「“”」だけ横に倒れている…ということが起こるので、見栄えの為にもダブルミニュートを使うようにしましょう!

⑧…と—は偶数個で
三点リーダー(…)やダッシュ(—)は2つセットで使用するのが一般的。また、「・・・」のように中黒(・)を3つ使って三点リーダー代わりにするのは、小説では避けた方が良いでしょう。
…などと偉そうに言っておきながら、この記事でも実は三点リーダーを2個セットで使っていないという…
そもそもこのルールについては、かつての活版印刷時代の風習から来ているそうなのですが、デジタルでの執筆が主流となった今となっては特に合理的な理由のない「謎ルール」化していると指摘されることも。
とはいえ、慣習として深く浸透しているルールですので、特にこだわりが無ければ2つセットで使用した方が無難です。

また、ダッシュ(—)と間違えて長音符(「ルール」←この真ん中にある伸ばし棒)を使っている人も良く見かけます。
一見すると違いが分かりにくいですが2個セットで比べてみると…
長音符:ーー
ダッシュ:——
というように、ダッシュは2つ並べると文字同士がくっついて表示されます。(フォントや字間の設定によってはくっつかないこともあるので注意!)
え?ハイフンとかマイナスとか似たような記号が多くてどれがダッシュ記号なのかわからない?
そんな時はAltキーを押しながら0151と入力してみましょう(Macの場合はshiftとoptionと-を同時押し)。全角ダッシュが出てきます。
スマホの場合はこの方法が使えないので、この記事の「——」をコピーしてユーザ辞書に登録するのが一番簡単かと思います(よみがなはなんでもいいですが「だっしゅ」など分かりやすいものにしましょう)。
ちなみに、「ダッシュ」で変換して通常出てくる「―」は実のところダッシュではなく「水平線」と言います。
フォントによっては本物のダッシュよりもこちらの水平線を使った方が綺麗な場合があり、プロの組版の現場でも水平線をダッシュの代わりに使うことがよくあるそうで…。
ややこしい話になってきましたが、とにかくモノローグなどでは長音符(ーー)ではなく、ダッシュ(——)か水平線(――)のどちらかを使うようにしましょう!
どちらを使うかは、フォントとの相性や好みで決めてしまって問題ありません。
⑨~と〰の使い方
こちらはルールというより豆知識ですが、波ダッシュ(~)を複数個使うと「~~」というように波線がバラバラに表示されるかと思います。この波線を繋げるには波状ダッシュ(〰)を使ってみてください。
「あ〰〰〰〰!」というように、途切れず綺麗な波線ができますよ。
波状ダッシュの打ち方についてはこちらのコラムでも紹介しているので是非ご確認ください!
ただ注意点として、wordの縦書き文章では「〰」が横に表示されてしまうため、先程紹介した「縦中横」の設定で縦に直してあげてください。
⑩漢数字?算用数字?
一般的に縦書き小説では漢数字を使うことが多いです。桁数の大きい数字は万や兆といった単位を入れると読みやすくなります。(三兆四千億人など)
ただし、年号や電話番号などは百・千などという単位を入れず「二〇二五年」「一ニ三‐四五六七」というように数字をそのまま並べるのが通例となっています。
また、「0.5mm」などの小数点がある場合、点はピリオドではなく中黒(・)を使います。
とはいえ必ずしも算用数字(1、2などの通常使われるアラビア数字)を使ってはいけないわけではありません。
漢数字だと伝わりにくい概念の場合(A4サイズやG20など)は通常の算用数字を使用します。
縦書き内で二桁の算用数字を入れたい場合は縦中横を使うと綺麗です。
パッと見た瞬間どちらが読みやすいかを考えて、その場に応じた適切な表記を選択しましょう。

⑪長い英単語は寝かせて
数字に続いてこれまた縦書き小説の鬼門、英単語問題。基本的には英字も全角で縦書き表記(WHO、Sランクなど)しますが、長い英単語をすべて全角で縦書きするのは流石に見栄えが悪い…。
なので「Wednesday」などの比較的長めの英単語や英文は横に寝かせて表記するパターンが多いです。

おまけ:Web公開した小説を本にするときに気を付けたいこと
Webで発表してきた作品をまとめて本の形にしたい!と思う方は多いはず。ただ、横書きの小説をそのまま縦書きに直すと、なんだかコレジャナイ…となってしまうことがよくあります。
その原因の多くは今まで解説してきた基本ルールを守れていないためですが、それ以外にも気を付けて欲しいことがあります。
それは『空行』。
横書きのWeb小説では、段落と段落の間や会話文と地の文の間に空行(何も書いていない行)をいれるというテクニックが良く使われます。
横書きの長文は、空行が入っていないと結構読みにくいんですよね…スマホで読んでいると特に。
ですが書店で売っている縦書きの書籍を見てみると、空行がたくさん入っているものはほとんどありません。適切な行間を空けた縦書きの文章は、空行を挟まなくても読みやすいのです。
縦書きの小説で空行を入れすぎるとなんだかスカスカな印象になってしまうだけでなく、ページも無駄に使ってしまいます。
空行を1個1個消していくのは面倒ですが、誤字脱字の確認や文章のブラッシュアップも兼ねて、作品を通しで読んでみるというのも悪くないと思います。
空行を消すツールなどもありますので、そういったものを使うのも一つの手です。
場面転換のための空行も、縦書きならば1行あれば大抵は十分です。
あえてしっかりと転換を印象付けたい場合は、2行開けたり◇や*などの記号を空行の間に入れてみても良いでしょう。
まとめ
以上、小説を書く際の基本ルールや記号の使い方について解説してきました。ややこしい決まりが色々あって覚えられないという場合は、このコラムをブックマークして執筆の合間に目を通してみてください。
もちろん、絶対にこの決まりを守らなければいけないというわけではありません。
これらを守るとまるで本屋で売っている小説のような雰囲気になるので嬉しい!というだけのものです。
あまり難しく考えず、思うままに本を作ってみましょう。
皆様の魂のこもった小説を本にする際は、ぜひなないろ堂へお任せください。

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