豆知識ノート

難しいのに超大切!カラープロファイル編


モニタを買った時に、まず『ディスプレイの設定』をしますよね!
ガンマやカラーバランスを調節したり……。
それでも『塗っているつもりの色』と『実際に塗っている色』が異なり、印刷された時に「こんな色のつもりじゃなかった!」となる可能性があります。
しかしどうやら、そもそも自分のモニタで見た時と他のモニタで見た時の色が違う……。
じゃあ正しい色はどれなんだろう、そういったデバイス間の設定のズレを防ぐ為に『カラープロファイル』の設定が重要になります。

今回は、そんなカラープロファイルについて解説していきます!
(ここではモニターの色設定は解説しませんが、それも大切な要素なのでぜひ設定を見直してみてください!)

カラープロファイルとは?

例えば「R:0、G:0、B:255」の一番濃い青を塗っているつもりでも、モニタに映るのは『そのモニタで映すことができる一番濃い青』であり、少し薄い色で表示されているかもしれません。
そのデータをそのまま別の画面で表示すると、それぞれの『そのモニタで写すことができる一番濃い青』を表示することになり、表示できる色域によって「R:0、G:0、B:255」の見え方は変わってきます。
また、色温度の設定も大きく関わってきます。
もし色温度が暖かめに設定されていれば、その『青』もオレンジがかったりしてしまうことも……。

このようなデバイスの違いを減らす為に「実際はこの色あたりで表示していたから、そっちのモニタもこの色に合わせてね!」というメッセージがカラープロファイルになります。
これを埋め込むことで、実際に塗った色と表示されていた色が違う場合でも、他のモニタ上で〝実際に表示していた色〟を再現することができます!

カラープロファイルの種類

カラープロファイルも1つだけではなく、いくつか種類があります。
その中のRGB用カラープロファイルをご紹介します。
sRGB
多くのモニタやカメラなどでも対応している、汎用性の高いカラープロファイルです。
スマートフォンで撮影した写真もほとんどはsRGBです。
一般的に広く対応しているため、sRGBに設定しておけば問題ありません。

AdobeRGB
AdobeによるsRGBより広い色域をもったカラープロファイルです。そのためsRGBより鮮やかな色までカバーしています。
しかし、AdobeRGBの色域を全て表示できるモニタは一般的にはそう多くはありません。
モニタや液晶タブレット等のスペック表示の中に「Adobe RGBカバー率」という項目があるので、購入なさる場合はぜひ参考にしてみてください。
このカバー率が高いほど、鮮やかな色が表示できるということになります。
また、なないろ堂はAdobeRGBに設定したデータのご入稿を推奨しております。

カラープロファイルを設定しよう

では実際にカラープロファイルを設定してみようと思います。
今回はCLIP STUDIO PAINTでの設定方法を載せていきます。
※カラーイラストを描き始める前に設定して下さい。

カラープロファイルの設定方法
[ファイル]→[環境設定]ダイアログの中にある[カラー変換]を選択します。
[カラー変換設定]というメニューの中に[RGBプロファイル]という項目があります。
これが現在のカラープロファイル設定のため、自由なプロファイルに設定してください。
書き出す際に[ICCプロファイルを埋め込む]にチェックすると、ここで設定したプロファイルが埋め込まれます。

設定したカラープロファイルで表示する

メニューの「表示」→「カラープロファイル」→「プレビューの設定」を選択すると、「カラープロファイルプレビュー」というウィンドウが現れます。
その中の[プレビューするプロファイル]という項目から表示に適応させたいプロファイルを選択してください。
※先述したRGBプロファイルと合わせたプロファイルを選択することをオススメします。

カラープロファイルを埋め込む
書き出しの際に出てくるダイアログの中の[表現色:RGBカラー]を選択すると下の[ICCプロファイルの埋め込み]という項目が有効化されます。
ここにチェックを入れてください。設定したカラープロファイルが埋め込んだデータを書き出すことができます。



以上、カラープロファイルの解説でした。
技術的な用語で難しく思われるかもしれませんが、印刷において重要な項目ですのでぜひ設定してみてください!

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