データの作成方法

印刷屋さんで同人誌印刷!

オンライン入稿用のデジタルデータの作成方法や、同人誌作成のマナー、決まりなどを紹介するページです。
はじめて同人誌作成をする方はぜひこちらのページを参考にして下さい。

アナログ(紙に手描き)での原稿作成について
Fire Alpaca(ファイアアルパカ)での原稿作成について
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)での原稿作成について
MediBang Paint(メディバン)での原稿作成について

はじめてのオンライン入稿!

1.ファイル形式(保存形式)

なないろ堂に入稿可能なファイル形式(拡張子)は、png、jpg、jpeg、tiff、bmp、pdf、psd、ai、eps、xls、xlsx、doc、docx、ppt、pptx、heif、zip となります。
拡張子とは、データの保存形式のこと。
画像編集ソフトAdobe Photoshop、Adobe Illustrator、sai、Fire Alpaca、CLIP STUDIO PAINTなどで作成したファイルは、ソフト独自の保存形式(出力形式)があります。
パソコンソフトだけでなく、スマホアプリ(アイビスなど)にも、必ず拡張子があります。

例えば、Photoshopの場合、何も指定しなければ再び開いた時に再編集が可能な「psd形式」で保存されます。
この形式は、何もしなければレイヤーやフォントなどがそのまま保存されますが、Photoshop独自のレイヤーを使用していたり、選んだフォントがインストールされているかなどにより自分のパソコン以外ではきちんと表示されない場合があります。また、PSDは幅広いソフトで対応されていますが、中には開くことが出来ないものもあります。

他の人のパソコンでもフォントなどが同じように表示されるようにするためには、下で説明する「アウトライン化」「レイヤー結合」などの処理が必要となります。
処理が不安な方は、「png」にて保存すると、どのパソコンでも意図したデータが確認できます。この場合、解像度にだけご注意下さい。
また、PDF変換できるソフトでPDF保存すると、簡単に高い解像度で保存できます。
PDF保存について詳しくはこのページ内の「7.PDF出力」をご覧下さい。

ソフト独自の拡張子以外で保存したい場合は、「名前をつけて保存」するときに、拡張子を選ぶことで保存できます。
ただし、ソフト独自の拡張子のデータも保存しておかないと、あとで再編集(手直し)ができなくなりますので、必ず、編集用のデータとは別の名前でもう1つ入稿用のデータを作成、保存しましょう。



2.解像度(画素)

マンガやイラストを描くときにPhotoshopなどのソフトを使って描こうとした場合、最初に「新規作成」をしますよね。そのとき、どのくらいのサイズを選んでいますか?
もしそのときに「600×400」程度を選んでしまっていたら……残念ですが、A4サイズ(ノートやコピー用紙のサイズ)1面に印刷すると、ボケボケな感じになってしまいます。

実は、A4縦サイズでキレイに出力するには、カラーですと、幅2894×高さ4093ものpixel数が必要となります。
モノクロ(白黒)の場合は更に高く、4961×7016~9921×14031ものpixel数がないと、キレイに印刷されません。
大きい解像度で作成すると、線入れや塗りが大変になりますが、後から変更できないことですので、仕上がりのことを考えて、最初から大きなpixel数で作成するようにして下さい。

解像度はカラーの場合300~350dpi、モノクロの場合は600dpiに設定してください。


参考画像:解像度の違いと印刷結果


【Tips】必要なピクセル数
 A4モノクロ:4961×7016 A4カラー:2894×4093
 B5モノクロ:4299×6071 B5カラー:2508×3541
 名刺カラー:758×1254 ポストカードカラー:1378×2039


Photoshopのメニュー【イメージ】→【画像解像度】で解像度の確認・リサイズができます。



フリーソフトでは「GIMP」などもお奨めです。
【GIMP】→http://www.geocities.jp/gimproject2/download/gimp-download.html



3.「CMYK」と「RGB」

カラーモードにはRGBとCMYKの種類があります。
なないろ堂では、RGBモードとCMYKモードの両方を印刷することが可能ですが、RGBモードのほうが鮮やかな発色となります。
一度CMYKに変換してしまうとRGBにしても色がくすんだままになってしまうので、原稿を製作する前に最初にRGBモードになっているか確認してみてください。
RGBモードの印刷についての詳しい情報はこちらをご覧ください。


弊社では、ICCプロファイルの埋め込みの設定は、sRGBではなくAdobeRGBを推奨しています。
カラープロファイルについて詳しくはこちらをご確認ください。



4.塗り足し(裁ち切り線)

下記のイメージのような、紙のフチぎりぎりまでイラストや文字がある、背景の色があるといったデータは、上下3mmずつの塗り足しが必要となります。


作成サイズの設定の際は、仕上がりサイズ+6mm(縦横共に)のサイズを入力して作成して下さい。


【Tips】塗り足しサイズ一覧
【A4】仕上がりサイズ:210mm×297mm / 塗り足し:216mm×303mm / 見開き塗り足し:426mm×303mm
【A5】仕上がりサイズ:148mm×210mm / 塗り足し:154mm×216mm / 見開き塗り足し:302mm×216mm
【B5】仕上がりサイズ:182mm×257mm / 塗り足し:188mm×263mm / 見開き塗り足し:370mm×263mm
【B6】仕上がりサイズ:128mm×182mm / 塗り足し:134mm×188mm / 見開き塗り足し:262mm×188mm


※塗り足しの部分は切り落とされますので、そのことを踏まえたうえで重要な絵柄や文字はフチから余裕を持ってレイアウトして下さい。(小説や4コマなど、紙面の周囲が完全に空白であれば塗り足しは必要ありません)


Illustratorを使うと、簡単に「トンボ(トリムマーク)」が作成できます。
トンボとは仕上がり線を指定するための線で、このトンボの位置に合わせて断裁機で断裁がおこなわれます。
Photoshop上で線をひいてトンボを描く方法もありますが、Illustrator上にPhotoshopデータを配置してトンボを作成する方が簡単にできます。

イラストレータで210mm×297mmの四角形を作成
【フィルタ】→【クリエイト】→【トリムマーク】で作成されます。




5.ノド・見開き・ノンブルを調整
ノドについて

「ノド」とは、冊子の中央の綴じ目がくる部分のこと。
中綴じの場合はノドまで全て開くので考える必要はありませんが、無線綴じの場合は注意が必要です。
糊をつけて製本した時に、ノド付近の部分は隠れて見えなくなってしまいます。
ですので、隠れてほしくない重要な絵柄や文字はノド側に配置しないようにしましょう。

なないろ堂の無線綴じ本文のテンプレートにはノドに隠れる部分に点線のガイドが入っているので、原稿作成の際はその線を目安にしてみてください。


綴じ方向について

文字が縦書き(小説・漫画など)の場合は右綴じ
文字が横書き(写真集、イラスト集など)の場合は左綴じが一般的とされています。

綴じ方向によって左右どちらにノドが来るかが変わってきますので注意が必要です。

右綴じの場合
本文P1,P3,P5…:右側にノド
本文P2,P4,P6…:左側にノド
左綴じの場合
本文P1,P3,P5…:左側にノド
本文P2,P4,P6…:右側にノド


見開きページについて

「見開き」とは開いたときページの左右に絵柄がまたがっていることを言います。漫画などでも迫力を出すためによく使われる技法です。
見開きの入稿はページが繋がった状態でも単ページごとの入稿でもどちらでも大丈夫です。
ページが繋がった状態で入稿する場合は、フォルダ名を「2-3ページ」などのようにして見開きであることが分かるようにしてください。
その際は表紙のテンプレートを見開きに流用すると簡単です。

中綴じ本は絵柄がノドに隠れる心配がありませんので、ページが繋がった見開きの状態での入稿で問題ありません。
ページ数の多い無線綴じ本の場合は、中央の部分がノドに隠れて見えなくなる恐れがあるため、単ページごとに分けての入稿をおすすめします。
その際、絵柄を少し外側にずらして中央の部分を少しだけだぶらせると、製本した時中央の絵柄が隠れず綺麗な見開きに仕上がります。

ページ数が多いほどだぶらせる幅を広くするようにしてください。

ノンブルについて

ページ抜けや順番間違えを防ぐため、本文データには必ずノンブル(通しのページ番号)を入れるようお願いします。
ノンブルの場所はページ下部に入れるのが一般的です。
ノンブルを印刷したくない場合は、断ち切り線の外側に記載してください。断裁の際に切り落とすため仕上がりにノンブルは入りません。


6.アウトライン、画像の埋め込み(Illustrator)
アウトラインについて

フォントのアウトライン化をしないと、制作環境と印刷環境の違いでフォントが他のフォントに強制的に置き換わり、フォント(文字)の形状などが変わってしまいます。
もしそうなると、セリフがフキダシからはみ出てしまうなど、意図しない印刷結果となってしまいます。
フォントは全てアウトライン化してから入稿しましょう。



イラストレータのメニュー「書式」→「フォントを検索」で、アウトライン化してないフォントが無いかを確認することができます。




アウトライン化がされていない場合、再入稿をお願いしますので、納期が遅れてしまう場合があります。
お急ぎの場合は必ず入稿前にアウトライン化のチェックをお願いします。
ぱっと見大丈夫でも、絵の下に文字が隠れていたり、孤立点があったりすることもありますので、入稿に慣れている方でも念のためチェックをして下さい。
原稿が終わったばかりでお疲れのところ申し訳ありませんが、ご協力お願いいたします。

【Tips】アウトライン化してしまうと、その後の文字の書き換えができなくなります。
アウトライン化した後は、上書き保存ではなく、別名で保存をすることをおすすめします。


アウトラインのかけ方



画像のリンク切れ(埋め込み忘れ)について

画像のリンクが切れがあった場合、再入稿をお願いしております。
画像とaiファイルを全て同じフォルダに入れておくようにして、リンクパレットで確認できるものと同じ名前の画像ファイルを全てご入稿ください。
全ての画像を埋め込んでいる場合は、埋め込み画像のファイルはご入稿いただく必要がありません。

Illustratorのリンクパレット(「ウィンドウ」メニュー→「リンク」)を使用して、画像の配置状態を確認することができます。



PhotoshopなどのPSDデータの場合は、レイヤーを全て結合すればフォントをアウトライン化したのと同じ状態になります。
必ずレイヤーを結合した状態で入稿するようお願いいたします。


7.PDF出力

Wordなどで作成したデータを他人のパソコンに送るっても、同じように開けるわけではありません。
それぞれのパソコンに入っているフォントの種類やソフトのバージョンが違うため、見え方が違ってくるのです。


↑こんなに違うことも……!

この問題を解決するために開発された保存形式が、「PDF」なのです。
PDF作成ソフトとは、Wordなどで作った文書ファイルなどをPDF形式に変換できるソフトです。Adobe 社が開発したPDF化ソフトは有償ですが、無料でも利用できるソフトも配布されています。
なないろ堂では、一例として「CubePDF」という無料ソフトでの作成方法をお教えします。

入稿したいデータをPDF作成ソフトでPDF化しましょう!

まずは、下記のバナーをクリックした先のページから、CubePDFをダウンロードして、インストールして下さい。


CubePDFは、印刷(プリントアウト)する要領でPDFデータ作成ができるのでとても簡単です。 まずはデータを開き、以下の手順でPDFデータを作成してください。


  1. 印刷をクリックし、プリンタの中から「CubePDF」を選びます。



  2. プロパティをクリックします。



  3. 詳細設定で、「TrueTypeフォントダウンロードオプション」から「アウトライン」を選択し、OKをクリックします。



  4. 2の画面に戻るので「OK」をクリックすると、下記の画面になりますので、「変換」をクリックします。

ページ数が多い場合、若干時間がかかりますが、PDFが作成され、画面表示されます。

PDF作成後は作成前のデザインと比較してください。
PDFの作成環境によっては、元のデザインとデザインが異なってしまう場合がありますので、PDFファイルを作成後は必ず全体デザイン(イメージ等)の確認をお願いします。
フォントの埋め込みまたはフォントのアウトライン化を行われていませんと、正確な印刷結果とならない場合があります。

デジタル原稿を作成したら必ず確認を!

作成したデータを一度プリントアウトして、以下の点に注意してデータの確認をお願いいたします。
word等で作成したデータをPDF化した場合も、必ずプリントアウトしてご確認下さい。
不具合がある場合には修正していただき、再度データ作成してください。

入稿前チェックリストはこちら
確認が済みましたら、全てのデータをひとつのフォルダにまとめ、圧縮ファイルを作成して下さい。

8.圧縮、送信

【1】データの格納について 入稿データは、全て同じフォルダの同一階層に入れて下さい。
【2】フォルダ名について フォルダ名は、11桁の注文番号でお願いします。
【3】圧縮データの準備 入稿データは必ず圧縮して下さい。

Mac OS Xでのデータ圧縮方法
・標準でzip形式に圧縮することができます。
・準備したフォルダの上で「control+クリック」をするとメニューが表示されます。
・メニューから「〜を圧縮」を選択すると圧縮ファイルが作成されます。
・圧縮データが作成できたら準備完了です。

Windowsでのデータ圧縮方法
・標準でzip形式に圧縮することができます。
・準備したフォルダを右クリック→「送る」→「圧縮フォルダ」選択で圧縮ファイルが作成されます。


以降の具体的な入稿方法についてはこちら



はじめての同人誌!


1.著作権・肖像権

「同人誌」というと、一般的に「二次創作物」を思い浮かべる人が多いはず。
もちろん、完全オリジナルの同人誌もありますが、やはり、「作りたい」ものは、二次創作物であることが多いです。
ということは、そのキャラクターを作り出した人(漫画家など)や、権利を持っている人(アニメ制作会社・出版社など)に許可を得ないと、同人誌を作ってはいけないのでしょうか?
本当なら、「YES」。
単に同人誌を作るだけなら許可は要りませんが、それを他人に売ったり無料配布したりするとなると、著作権が発生します。
もし作者や権利者が「いいですよ」と言えばなんの問題もありませんが、もし「この同人誌は困る!(内容が嫌だ、とか、かなり儲けてるのでは?、など)」と思えば、同人作家を訴えることも出来ます。
しかし、全ての同人誌をチェックするのは大変なので、見逃してくれている権利者がほとんどであるのが現状です。
(中には、同人誌OK!とか、同人誌禁止!とか明言している所もあるので、同人誌を作る前に一度チェックしてみましょう。)
好きな作品の二次創作をしたい、好きなキャラクターの絵を描きたい、という気持ちは、素敵なものです。
だからこそ、常に作品の生みの親たちに敬意を払いつつ、楽しく同人活動をしてくだされば、と思います。


以下のような事例においては、弊社の判断でご注文をお断りする場合がございます
1.一般的なモラルから大きく逸脱した反社会的・もしくは性的な表現で原作のイメージを著しく毀損する恐れがあるもの
2.公式のキャラクターやロゴをそのまま使ったもの、または公式から発売されている商品と誤認する恐れのあるもの
3.一般的な同人の範疇を大幅に超えた利益を出しているもの


公式ガイドラインがある作品に関しては、ご注文前に必ず一度ガイドラインに目を通すようお願いいたします。
2.レイティング(成人向け、R18など)

同人誌で言うレイティング(レーティング、年齢制限)とは、いわゆる「18禁」「15歳以上推奨」指定などのことです。
わいせつな表現(アダルト)のほか、暴力表現、反社会的表現、グロテスク表現、ホラーなどにも使います。
様々なジャンルの自主規制団体がありますが、同人誌は自主流通作品であるため、全て製作者の自己判断となります。
もし自分の作品が「ちょっと危ないかな?」と思ったら、自主的にR指定マークを使っておくことをおすすめします。
内容があまりに過激と判断される作品の場合、イベント運営会社の判断で販売禁止の指示を出されることもありますのでご注意ください。

成人向け作品については成人向け同人誌印刷規約を必ずご確認の上ご注文ください。



3.奥付

同人誌の最後のページには、「奥付」を入れてください。
奥付(おくづけ と読みます)は、書物の最後に、書名・著者・発行者・印刷者・発行年月日・連絡先などを記した部分のことです。
最近ではあえて奥付を付けない同人誌をお見掛けするようになってきましたが、同人誌においては、奥付が責任所在の意思があることを判断する基準です。責任ある同人活動をアピールするためにも、必ず奥付を付けるようお願いいたします。

※個人情報の問題がありますので、連絡先についてはメールアドレス、サイトのURLなどをおすすめします。 理由なく本名や住所、電話番号などを掲載しないように気を付けてください。 また、会員登録を必要とするSNS(pixiv、Twitterなど)のIDのみを連絡先にしないようにしてください。


奥付の例

nanairodo_01 なないろ堂ではハンコの画像をご用意しております。ご自由にお使いください。
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