小説同人誌を初めて作る人向け!オススメフォント8選


小説同人誌を出してみたいけど何をどうしたらいいかわからない……という初心者さん向けに、独断と偏見によるオススメフォントを大紹介!
フォントにお悩みの方は是非ご覧ください!!

フォントとは?


まずは、小説になくてはならないフォントについて!

そもそもフォントとは、コンピュータで文字を表示するためのファイルのことを言います。
世の中には星の数ほどのフォントがありますが、大別すると「ゴシック体」「明朝体」「その他」の3つ。線の太さがほぼ一定のものがゴシック体で、習字で描いた文字みたいにトメ・ハネや強弱がついているものが明朝体と覚えておけばOKです!

縦書きの小説の場合、ふつう明朝体を本文として使うことが多いです。長文でも読みやすいという利点があるので、特にこだわりが無ければ明朝体を使うことをオススメします。

otf? ttf?

というわけでいよいよフォントの紹介へ……と行きたいところですが。
その前に初心者がつまづきやすいポイントを軽く解説しておきます。

「気に入ったフリーフォントをダウンロードしようと思ったら、TTF版かOTF版か選ぶように言われた」……なんて経験、ありませんか?
かくいう私も、どちらを選べばいいか分からず勘でダウンロードした覚えがあります。

このTTFとOTF、拡張子(ファイルの後ろについてる.docxとか.jpgとかの仲間)なんですが、正式名称は「TrueType」と「OpenType」と言います。

どちらもフォントの形式なのですが、昔からあるのがTrueTypeで、OpenTypeは後から出てきた上位互換バージョンと考えれば良いでしょう。
OpenTypeはTrueTypeに比べて高機能なのですが、対応しているソフトが少ないという弱点があります。wordをPDF化する際も、OpenTypeのフォントでは上手く変換できないことがあるようです。
ですので、小説同人誌を作る上ではTrueType版を選んでおいた方が無難かと思います。

OS標準搭載のオススメフォント


前置きはこの辺にして、そろそろフォントの紹介に移りましょう。
まずは何もしなくてもパソコンに入っているフォントの中で、小説本に使いやすいものから。
とにかくすぐに入稿したい!とお急ぎの方はこの3つをご検討ください。

MS明朝


Windowsユーザーなら一度は見たことのあるおなじみのフォント。
昔ディスプレイの解像度が今とは比べ物にならないくらい低かったころ、なんとか小さい文字でも読みやすく表示しようと試行錯誤の末生まれたフォントなのだとか。
小説本文用のフォントではないこともあって、一つ一つの文字が大き目でちょっとバランスが悪いのは否めない……。
とはいえ決して小説に向いていないというわけではなく、このふくよかなフォルムも味があって個人的には結構好きです。
なによりPDF化しても崩れにくいのが嬉しい。以前のコラムで紹介した「にょろ(〰)」も、他のフォントだと上手く縦書きになってくれなかったのですが、MS明朝だとご覧の通り(ちょっと途切れちゃいましたが……)。
どうしてもうまくいかない時の救世主として頭の片隅に置いてあげてください……!

ヒラギノ明朝


MacやiOS、iPadなどに標準搭載されているヒラギノ明朝。シャープで現代的な匂いが漂うオシャレフォントです。
メリハリ強めでくっきりはっきりしているフォントなので、長文だとやや重いかも? どちらかというと縦書きより横書きで輝くフォントかもしれません。
どことなく張り詰めた緊張感があるので、ミステリー小説などに合いそうな予感。
iphoneやiPadで執筆される方にとっては頼りになるフォントですね!

游明朝


WindowsとMac両方で標準搭載されているフォントです。厳密にはWindows版とMac版では搭載しているウェイト(フォントの太さ)がちょっと違うようですが、その話はここでは割愛。
「時代小説が組めるような明朝体」をキーワードに開発されたフォントということで、縦書きで真価を発揮します。
細身でさらっとしたデザインは明るく優しいイメージ。伝統的だけどどこかモダンさも感じさせる不思議な書体です。
個人的にはSFに合いそうな気がします。

商用可能なフリーフォント


源瑛こぶり明朝


オススメフォントの紹介記事で必ず出てくる超ド定番フォント。
読書の邪魔をしない空気のような無味無臭フォントというコンセプトの通り、主張しすぎない普通さが魅力です。
濁点付き仮名にも対応しているため、R-18小説においても大活躍。
正直もう全部これでいいんじゃない?と企画が破綻しそうなセリフを言いそうになるほど、多くの文字書きから広く愛されています。
とにかく一家に一台(?)、文字書きなら入れておいて損はないフォントです!

源瑛ちくご明朝


源瑛こぶり明朝と同じ作者さんによるこれまた定番フォント。こぶり明朝の無味無臭さを引き継ぎつつも、さらにオールドスタイルな雰囲気に。
古めかしい空気感がザ・文芸!って感じでいいですね~!薄目のクリームキンマリとかと合わせると文庫本の雰囲気がだいぶ出そうです。
これもこぶり明朝と同じく濁点付き仮名に対応しているので、オトナの小説を書かれる方は候補に入れてみては?

しっぽり明朝


しっぽり。その名の通り素晴らしいしっぽり感……!
こぶりやちくご以上に情緒的なフォントなので、使う場所は選びそうですがハマれば強いタイプです。女性的な優しい雰囲気は他にない魅力があります。
こちらも濁点付き仮名には対応していますが、この優美なフォントに濁点はかえって邪魔な感じがしますね……。Hというより濡れ場という表現がふさわしいというか…(???)
個性的ながら読みやすさもある秀作フォントです。

IPAex明朝


フリーフォントの中でも代表格のこちら。情報処理推進機構(IPA)とかいうお堅そうな機関が出してるフォントです。
小説に使うにはちょっと仮名が大きすぎるような気がしますが、癖が無く読みやすいので評論本などに使うと良さそうかも。
また、なんとなく可愛らしい雰囲気があるので、子どもや動物が出てくるような明るめの作品に合いそうな予感がします。
改変・再配布自由ということで、派生フォントも色々あるようです。

番外編


游ゴシック


基本は明朝体の方がいいとは言いましたが、ゴシック体を使ってはいけないという決まりはありません。
こちらの游ゴシック体はすっきりしたデザインで縦読みでも違和感なさそうだと思ったので挙げてみました。やっぱりゴシック体だとなんとなく雑誌っぽい雰囲気になりますね。
基本は明朝体だけど、特に印象を強めたい部分にあえてゴシック体を使ってみるとか、そういう使い方も面白いと思います。



以上、オススメフォントのご紹介でした!
なないろ堂では初心者の方でも簡単に注文できるノベルセットやWordテンプレートをご用意しております。
分からないことがあれば丁寧に説明させていただきますので、初めて同人誌を作る方でもご安心ください!
皆様からのご注文、心よりお待ちしております。

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